そろそろうつ病15年目〜

30代。とりあえず生きていくよ~。10年以上のうつ闘病で体験したこと、感じたこと、考えたこと。何かあなたのお役に立つかも。

薬を全否定してくる人たち

先に言っておきますが、私は薬信者でもないし、逆に薬否定派でもないです。
それと食事や運動、生活リズム、心理療法、整体、鍼灸などの薬以外の治療は、うつ病治療において大きな可能性を秘めている、とても有用なものだと思っています。


薬。


うつ病患者にとって最大の悩みの一つが薬ではないでしょうか?


薬がよく効いて、パッと元気になれるとそんなに薬には悩まないんですけどね。


「薬のことに悩み、気にするうちはまだ薬が必要」



何かの本に書いてあった言葉だけど、その通りだと思います。

私は再発なんですが、初発のときは治療開始が早かったこともあってか、薬がよく効いて、半年も経たずに元通りぐらい元気なれ、その後減薬も離脱症状なくスムーズに行きました(そのときは○キシルね)。だから薬に対して何ら負な感情は抱きませんでした。


しかし二度目のうつ病では色んな抗うつ剤を最大量飲んでも、併用しても、他の薬剤と組み合わせても(非定型抗精神病薬やヘンゾ、漢方などなど)全然良くならない。医者、薬への不信感は募り、途方に暮れました。


そうすると藁にもすがる思いで、別アプローチの治療を試していくわけです。
カウンセリング、食事、運動、整体、…というように。


ある時、5年目ぐらいのときかな?左半身の背中側全体が理由もなく痛むことが続き、とても辛かったので近所の評判の整体+鍼灸院?に行きました。


まず簡単な問診があるのですが、隠すワケもいかずうつ病と薬についても話しました。
するとすぐさま


「薬は抜いてかなきゃダメだよ」


それに続けて、覚醒剤がどうの、マウスの実験がどうの、「薬は良くない」トークが繰り広げられました。


悪気は無いし、善意で言ってるんでしょう。でもそれは本当に相手を心配して、相手のことを思っての発言になっているのでしょうか?


「こっちだって、ちゃんと効かない薬なんて飲みたくて飲んでるわけねーだろ。止めるたってぱっと止められるもんじゃねーんだよ」とは言いませんでしたが…

薬で満足に効果が得られない
「飲んでて意味があるんだろうか」
「何のために飲んでいるのか」

「こじらせてしまった」うつ病患者は、うつの症状に加え、本来自分を助けてくれるはずの医療に対しても不安、苦悩をいつも感じています。


そんな人に薬の害悪を並べ立てて、不安感を募らせ、急な断薬などを勧める。
これが果たして「癒やし」に繋るでしょうか?


「治療者」を名乗りうつ病に対してアドバイスをしたいなら、上に書いたうつ病患者の薬に対する苦悩も理解した上で言葉をかけて欲しい。もしくは薬に対してはつっこまないで欲しい。


「頑張ってきたんだね」
「しんどいね。一緒に頑張っていこう」
薬がどうこうより、そんな言葉だけで、すごく励みになるんですよ…


あと個人的には、それだけ薬を否定するなら、それぞれの薬剤の作用機序、副作用、半減期ぐらい頭に入れてから言ってこい(笑)
抗うつ剤とか精神安定剤とか、ざっくりまとめて言ってくんなと思います。


整体・鍼灸院関係には5件ほど行きましたが、2件では激しく薬を否定されました。
でも他の院では施術に加え、穏やかに話を聞いてくれたり、仏教について教えてくれたり、自宅でもできるセルフケアを教えてくれたりと、素敵な体験もありましたよ。