そろそろうつ病15年目〜

30代。とりあえず生きていくよ~。10年以上のうつ闘病で体験したこと、感じたこと、考えたこと。何かあなたのお役に立つかも。

うつ病でもできるアルバイト⑤その4(倉庫内軽作業)

前回の続きです。


ようやく、うつ病状態でもなんとか落ち着いて働ける仕事にたどり着き、ホッとしていた私ですが、それも長くは続きませんでした。


当時は私は月火木金の週4、午前中4時間働いていたのですが、これは明らかに私の体調からすると働き過ぎでした。

「そんだけ働けてるなら、うつもかなり治ってんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、実際は精神も体も、滅茶苦茶具合悪かったんです(笑)
バイトから帰れば即横になり、夜まで起きません。
バイトのない日は朝から夕方まで寝たきりでした。

うつ病になると、自身の状態が正確に把握できなくなります。
その時は働いてないことへの不安や焦り、「働かなければ治らない」という脅迫的な思考、そしてバイトでも働く事によって、ズタボロになった自尊心を少しでも埋め合わせたかったのでしょう。


そんな状態が長く続くはずはありません。
どのくらいだろ…半年も経たないうちに、元々悪かった体調がさらに悪化、自死が頭に浮かぶことが増えていきました。


本当はもっと働く時間を長くしたかったのですが(悪化しているのに、こういう風に考えてしまうのもうつ病の特徴かもしれません)、まだこのときは「ヤバい」と判断できたので、シフトを減らしてもらいました。

「せっかく(バイトも)軌道に乗ってきたのに…おれはこんなこともできないのか…」

悔しいやら苦しいやら、辛かったですね。
シフトを減らす関係で、新しい部署の応援にちょくちょく行くようになりました。

この新しい部署が今回の記事のメインです(前置きが長くなりました笑)


新しい部署の仕事は、倉庫にの棚に陳列されている膨大な数の商品の、賞味期限や個数をチェックするというものです。

これは完全に一人で行う仕事ですね。
専用の端末を持たされ、そこに表示される棚へ行き、チェックシートに賞味期限を書き込む、棚に入っている商品の個数を端末に打ち込む。
これをひたすら繰り返すワケです。
4時間〜8時間歩きまわって(笑)

ちゃんと棚に入ってる全商品をチェックしなくてはいけません。そして基本的にミスも許されません(ミスするとリーダーから後で注意だけですけどね)。


話だけ聞くと
「楽勝じゃん」
と思うかもしれません。
健康な人なら、良いエクササイズにもなると思います(笑)

けど私にはかなり辛かった。

まず倉庫がめちゃ広く、休みなく歩き続け、さらにしゃがんでは立つを繰り返すので、体力がどんどん奪われます。

うつ病で立っているだけでもいっぱいいっぱいだった私は、1時間もしてくると、倦怠感、息苦しさ、動悸、頭が重く働かないといった症状が悪化してきて、2時間経つ頃には、ガス欠状態のエンジンを無理やり回してなんとか動き続けるという有様。

さらに細かい文字を読み取ったり、棚にぐちゃぐちゃに詰め込まれた商品の個数を数えるという、地味に脳へダメージを与える作業も合わさって、仕事が終わる頃には本当にフラフラになっていました。
夏場は本当に大変でしたね。


あと書籍の数も数えるんですが、自己啓発系の本や就活系の本、お金関連の本が目に入ると、不安や焦りが増大し、ファッションや趣味の本、つまり「人生楽しむ系」の本が目に入ると、劣等感や妬み、怒りなどが入り混じった何とも言えない気持ちになるのが辛かった。

それでも手と足を止めるわけにはいかない。
作業効率は監視されてるし。
一人孤独に、ほんの少し薄暗い、商品棚の間に縮こまって、作業を続けていくのです。


ってすごい悲壮感漂わせて書いちゃったけど、それは自分がうつ病でしんどい状態だからであって、「一人で働きたい!」とか「黙々体動かしたい!」って人には良いバイトだと思いますよ。

やっぱり大手の倉庫だから空調もそれなりに効いてるし、給水所でいつでも水飲めるし、作業数さえこなせば自分のペースでやれるしね。

ただうつ病の私にはえげつないキツかったってだけです。


ではこの仕事のメリット・デメリットをまとめます。

(メリット)
・対人ストレスほぼほぼ無し
・かなりいい運動になる
・色々な商品を見て触ることができる
・給水、トイレ自由
・倉庫について詳しくなれる笑(色んな場所を見て回るから)

(デメリット)
・人と接することがなく、孤独
・非常に単調でつまらない
・常に動き回るので体力がいる
・夏場はなかなかキツい
・普通のバイトより疲れると思う


人間関係のストレスがゼロと言ってもいいほど無いですからね。
うつ病でも、自分のしんどささえ耐えることができれば続けやすい仕事かもしれません。
まぁ自分は、またはやりたくはないですけど(笑)