そろそろうつ病15年目〜

30代。とりあえず生きていくよ~。10年以上のうつ闘病で体験したこと、感じたこと、考えたこと。何かあなたのお役に立つかも。

うつ病の闘病期間と「受け入れ」

うつ病で苦しんでいる人にとって「他の人はどれくらいの期間で治ったのか」というのは大きな関心事だと思います。


「あの人は〜年で治ったから私もきっと…!」と希望を持ったり、逆に「〜年ぐらいで治る人が多いのに私は…」と絶望してしまったり(私も数え切れないぐらい絶望しました笑)。


これに関しては私は、自分の体験とこれまで見聞きした他人の経験から、「いつ治るかは運だな」と考えるようになりました。
機会があったらいつかこのことについても詳しく書きたいです。


人って何となく節目とする年月があると思います。
1年、3年、5年、10年…と。

なので私も
「3年経てば何とかなってるでしょ」
「いやいや5年経てば!」
「30歳になるころには…!」
という感じで、設定した理想が裏切られる度に、新たな理想(期限とも言える)を再設定して、何とか心の支えとしてきたワケでした。


結局ぜーんぶ過ぎ去っちゃったんですけどね。
うつ病になってからの年越しは毎年、何とも言えぬ、やり切れないまごついた気持ちでした。
「また元気になれないないまま年越しちゃったな」って。


そして病気との付き合いも10年近くになってくると、明るい未来の展望や「元気になってあれをするんだ!」みたいな願望や執着?もだんだんと無くなってきて

「あ、もしかしたらずっとこのままなのかもなー」

みたいな思考が多くを占めるようになってきました。まぁでもこれも悪いことばっかりじゃなくて、「元気になれないならなれないなりに、出来ることをしていくしかねーな」という考えが芽生えてきたのも事実です。

これを医者に伝えたら「受け入れ」がどーの言ってたかな。


「受け入れる」
病気だけでなく、人が人生で遭遇する様々な苦難に対する解決策として、よく引き合いに出される言葉ですよね。
ただ自分が体験している「受け入れ」は、世間でイメージされるほど崇高なものでも悟りのようなものではなく、無味無臭で、苦痛という黒い絵の具が大量の水で薄まったような感じです(意味不明ですよね)。


もちろん、また人並みに元気になれることを諦めたわけではないですが、それに対する思いは以前ほど強くないです。


この思考や感情の様子は何によってもたらされてるのでしょうか?
薬、時間、年齢、病状の変化、社会・環境の変化…?


長いことこういう病気でいると、「自分って本来どんなやつだったんだろう」「どんな感情と思考だったんだろう」って、忘れるというか分からなくなります。
確実なのは病気になる前と今では随分と変わってしまったということです。